she_ka’s diary

趣味のことを色々と。

広島に行って来ました。

出不精な私が、なんと広島に行って来ました。

父親が仕事で広島に行くらしく、「ホテル、シェラトンだよ」「新幹線代出してあげるよ」と誘われ。八割がたパパ活です。本当のパパだけど。

解剖終わりにホルマリン臭を振り撒きながら新幹線に飛び乗り。新幹線の中で死んだように寝てたら、気づいたら広島でした。

今回の目的の1つは、シェラトン。ホテル大好き人間なので、めちゃめちゃ楽しかった。部屋綺麗だし、いい匂いするし。部屋から夜景見て、ふかふかベッドで寝て、美味しい朝食食べれたので満足です。

もう1つの目的が、これ。

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広島式担々麺のキング軒です。

このお店、東京に出店してるらしく。両親が食べてめちゃめちゃおいしかったっていう話を聞いていたので、ずっと行きたかったんですよね。

私が広島ついたのも遅かったし、父親も仕事があり落ち合ったのは23時前。さすがにもう閉まっちゃってるかな、と思ったのですが1店舗だけ開いてました。

薬研堀という通りにある店舗だったんですけど…。

まあ、ものすごい風俗街でした。普段だったら女の子が1人では近づかないような通り。紹介所?みたいなところが並んでて、怪しいスーツのお兄さんたちと風俗店がいたるところに。

こうゆう所になれてない(と思われる)父親は割合ビビってたんですが、私はむしろ興味津々でちょっと楽しかったです。そんな通りを父親と二人で深夜に歩く、という状況もなかなか面白くて。

お店自体は10席ほどの小さなお店でした。食券を買って、直ぐに出てきました。私が注文したのは3辛。

辛味も花椒も割合得意なのですが、ものすごく痺れました。でも美味しい。止まらない。これ食べるためだけに広島行きたいもん。あー、思い出したらまた食べたくなってきた。

で、食べ終わったあとは、なんとか見つけた普通のオイスターバーのようなところで少しお酒を飲みながら父親とおしゃべり。普段飲まないので、ちょっとでだいぶテンション上がって、大学の愚痴やらを熱く語ってしまった気がする…。

その日はそれで終わり。

次の日は、ホテルの朝食を食べ、昼から東京で仕事の父親を見送り、11時のチェックアウトまでまったりと二度寝。なんだか貴族の気分でした。

そんな貴族ごっこも直ぐに終わってしまって。没落貴族は路面電車平和記念公園へ。恥ずかしながら初めて行きました。

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やっぱり、なんだか雰囲気のあるところですね。語彙が足りなくて馬鹿みたいな感想で申し訳ないのですが。なんというか、圧倒されました。

ただ、今回はここに行くに当たって、あまり重たく見ない、ということを決めていました。1人だったのでね。落ちちゃうと立ち直れなさそうだから。

天気もめちゃめちゃよかったので軽いお散歩気分で。本当にこの場所で起きたんだよなー、と思うと 色々思うところはあったけど。

外国人の観光客の方が多かったのは意外でした。

それから、もみじまんじゅうを買ってお好み焼きを食べて帰りました。

ほぼ内容がない広島旅行でしたが、私1人だとこうなるよなって感じです。

要するに、広島で父親と担々麺食べて、1人で貴族ごっこしました、ということです。以上です。

花のち晴れ

先日始まったドラマ「花のち晴れ」について。まだ始まったばかりで感想も何もないけど、書きます。

花より男子のnext seasonとして始まったこのドラマ。花男大好きな私としては、全く期待してませんでした。けっ、と思ってたよね。なんでもかんでも作ればいいってもんじゃねーぞ!って。

それくらい花男って私の中ですごく大きな存在のドラマです。何のドラマが一番かっていったら一番最初に思い浮かぶ。女の子なら誰でも一回は花沢類に恋したし、恵比寿ガーデンプレイスで写真とったりしたんじゃないですか?私だけだったりして…。

まあ、とにかくそんな感じで、初っぱなから半ギレで見始めました。

そしたら、もう。オープニングでテンションぶち上がりました。

わーー!花男だ!ってなった。オープニングが短いのはちょっと残念だったけど、それは今のドラマの形だから仕方ないとして。ちゃんと「花男が始まった!」って感じがしてめちゃめちゃ嬉しかったです。

杉咲花ちゃんは別として、若手の俳優さんが沢山で。その感じがまた昔の花男を思い出しました。演技力が~、とかは正直私にはよく分からないのでなんとも言えないのですが。今でこそ花男に出ていた俳優さんたちもベテランというか有名な方ばかりだけど、当時は若手だったわけで。

なんだか、単純に花男の続編ではなく「花のち晴れ」という新しい作品を作った訳が分かったような気がしました。

昔と同じキャストでやる純粋な花男の続編よりも、キャストも違うこの作品の方が「花より男子」感がちゃんと出るのかもしれない。とか思ったり。よく分からないですね。

きっとこの作品は、花男が大好きな人が作ったんだろうなって思いました。

お金持ちの華やかな世界も描きつつ貧乏な描写がすごくシビアに描かれるところが花男の魅力の一つだと思うんです。

つくしのパパが突然会社をクビになって、つくしが家に帰ったらもぬけの殻。弟くんと一つのカップ麺を食べる、みたいな。

そのどうしようもない悲惨さみたいなのが、明るい中にもわりとシビアに描かれていて小学生くらいの時に見た私は結構本気で震えてました。

その明暗が今回の花のち晴れではちゃんと描かれてるような感じがして。

記憶の中での花男はもっと重たくて厚みがあったような感じがどうしてもしてしまうのですが、それは見ている私自身の環境が全く違うのでこの作品を評価する大きな要素にはならないのかなって思ってます。

そんなことよりもnext seasonとして作品が出来上がってるのがすごく嬉しかったです。

「今時、こんなストーリーで誰が見るのか」というレビューを見かけたのですが、そんなことないんじゃないかな?

私はもう十代じゃないので若い子の感覚は分からないのかもしれないけど。すごくシンプルというかベタな構成って私は大好きです。

あり得ないっつうの、って言いながら、結局自分が英徳に入ったらって妄想しちゃう。やっぱりベタだけどシンデレラストーリーはどの年代でも憧れませんか?

少なくとも、一度でも花男にはまった人の多くは楽しめる作品だと思います。前の花男の存在が大きすぎて見ず嫌いの人も多いと思うから、花男好きな人ほど是非一度見てほしい作品です。


私も道明寺と花沢類、いや、晴と天馬の間に挟まりたい人生でした。

かがみの孤城

今回は辻村深月著「かがみの孤城」について。

前回のコナンの記事、読み返したら自分が馬鹿みたいに興奮しててちょっと恥ずかしい。消さないけど。

落ち着いたので、かがみの孤城について書きます。真面目に。

本屋大賞とりましたね。

ノミネートされたのは知ってたんですけど、大賞発表の日を完全に忘れてて、先週の土曜日に漸く知りました。どっきどきしながら王さまのブランチ見てた。

辻村深月さん大ファンなので嬉しかったです。

この作品、まず目につくのは装丁じゃないですか?すごくきれいな表紙で、好きです。貧乏人なので基本的に文庫本しか買わないんですけど、この作品が本屋にずらっと並んでたらつい買っちゃいました。

内容は、なんていうか…。やっぱ辻村深月さんだよね。文章の雰囲気から大好き。

不登校になった経験はないけど、ところどころ思い出す感覚がありました。

特に、あの、学校を休んだ時に昼間起きると外から小さい子どもの声とかそのお母さん達の話し声が聞こえる感じ。すっごく懐かしかったです。

私、中高のころたまーに学校休んでたんですね。月に一回くらい。なんか朝起きたら無性に学校行きたくなくて、あれ?お腹痛いかも?みたいな。当時も思ってたし、今考えれてもただのサボりです。

学校で嫌なことがあるわけでもないし、行ったらちゃんと楽しい。だけどなんとなく行くのがめんどくさい。実際、そこまで行く必要性は感じてなかったのかも。勉強もね、1日くらい休んでも問題なかった。自慢ですけど、わりと優秀なほうだったので。

まあ、大抵休んで、昼まで寝て、起きたら後悔してました。あー、行けばよかったなって。そんな時に外から聞こえる日常的な話し声とか物音って、なんだか罪悪感を増幅される気がしました。自業自得なんだけど。

そんな感覚を久しぶりにこの作品読んで思い出しました。すごいな。懐かしい。

この作品全体に張られてる謎はわりと早い段階で気づきました。ほとんどの人が分かったんじゃないかな?

でも、そんなことどーだっていいんです。辻村深月さんの作品の根幹はミステリじゃないと思ってるので。

こんな言い方したら失礼かもしれないけど、私の中で辻村深月さんの作品ってミステリに分類してないんですよね。じゃあ何なんだって言われても困るけど。

なんていうか、ミステリ要素はちょっとしたおまけというか。仕掛けの一部というか。だから基本的には謎解きしながら読んだりはしないです。最後まで読んで、「そんな仕掛けがあったのか!」っていう読者へのご褒美的な。

私がいつも楽しみにしてるのは、日常の閉塞感とか悪意とか、ほの暗い部分。それに対照的に存在する救いの大きさ、みたいな。そのあたりの雰囲気が好きです。「凍りのくじら」読んだときはその暗い部分がドンピシャで当てはまって病みました。

なんかめちゃめちゃ抽象的で、意味わかんないですけど。とりあえず私は辻村深月さんの作品を読んでいつもどん底に突き落とされます。それで最後にはちゃんと「救われたな」っておもいます。

この感じが堪んないです。ただのドMだよね。

この作品、大好きだけど、一つ言いたいのは、辻村深月はこんなもんじゃないぞってこと。

いや、本当に失礼は承知で。

もっともっと素敵な作品あります。この作品を辻村さんを知るきっかけにして貰えればいいけど、この作品で止まって欲しくない。

かがみの孤城がど真ん中に突き刺さらなかった人も是非違う辻村作品読んでみてください。絶対に突き刺さる作品に出会えます。

私は「名前探しの放課後」と「凍りのくじら」。生きてく上で大きな栄養になってると言える作品です。

実はこのかがみの孤城を今年卒業した先輩にあげてしまって。手元にないのであまり詳しく書けないので残念ですが。

この作品が、先輩の漸く始まった医師人生にとって少しでも栄養になったらいいな。というちょっとセンチメンタルになったところで今回は終わります。

名探偵コナン ゼロの執行人

見てきました。ゼロコナン。

私にとってコナン映画を見に行くのは毎年の恒例行事なんですけど。今年も最高でした。楽しかった。

前の記事まではまったく気にしてなかったのですが、私と同じコナンクラスタさんへの依怙贔屓であえて書きます。

ここから先はごりごりにネタバレします!!ネタバレっていうかあらすじとか書かずに普通に核心書きます!!見る前だったら見ないでください!!


最初に言えるのは。安室さん、全然悪い人じゃないじゃん。

予告とか見て、安室VSコナンを期待してたんですけど…。実際そんななかったです。

いや、まあそりゃそうだよね。「正義のために人が死んでもいいのか」ってコナンのセリフ、予告見たときは安室さんに言ってるもんだと思い込んでたけど。

安室さん、そんな短絡的な人じゃなかったです。映画見て思い出した。

だってさ、コナンや赤井秀一と対等に張り合える人だもんね。そりゃそうだわ。

安室さんの正義って、そんな安っぽくないよね。

本当に「真実VS正義」みたいな形でコナンと安室さんがもし戦ったら、日本消滅します。この作品で確信しました。

だって奴ら、やばいもん。なんか色々人間越えてる。

ストーリー全体を見ても、かなり作り込まれてたんじゃないでしょうか。流行りは99.9%だし、警察組織からんだら複雑になりますよね。子供が見たら理解できるのかな…?実際、夜の回だったのもあるけど、劇場の9割は大人だったし、コナン世代って最早高校生より上ですよね。

だけど、少なくとも私が小学生の時に見ても理解できなかったような気がします。私だからか。

コナン映画が毎年きっちり成功納めてるのって、ストーリーをちゃんとコナン世代と一緒に成長させたからなのかな、とか思ってみたり。昔の作品てここまで複雑じゃなかったですよね?「弁慶になりたかった!」とか。

コナンはどうしても登場人物が限られているから、自然と犯人分かっちゃうところがあるけど、今回、私は見事に犯人外しました。自分が単純すぎて嫌になる。

完全に、あの検事さんの存在忘れてました。

あとは、あの女性の弁護士さん。名前なんだっけ。

彼女が差し出された紙を振り払って立ち去るシーン、好きです。

あそこで紙を受け取って会いに行かないところ、全部自分で決めたって言えるところ、素敵でした。もしかしたら「真実VS正義」が一番現れてたシーンだったりして。

なんかさ、本当にコナン映画大人になりましたよね。

何様だって話ですけど、なんか感慨深かったです。

あとは、なんだろ。アクションシーンは相変わらず最高でした。コナンのスケボーはもちろん、安室さんのドライブテク、神かよ。

まあ、最初コナンがスケボーで安室さんの車と並走した時は、乗せてやれよってツッコミましたけど。

仕方ないよね。乗っちゃったら、一番楽しみだったスケボーアクション見れないし。楽しみにしてる身としては、今年は少し物足りなかったよ?

最後はもう物理を無視してどっかんどっかん。凄かった。哀ちゃんは天才だし。博士も。博士がシリーズ通して一番成長してるんじゃない…?

毎度のことながら道路交通法なんて無視だし、ドローンぶっ飛ばしたり、今回は違法がすぎるような…。公安絡んでるしね。大丈夫。法律遵守するコナンなんて嫌なので、大歓迎です。

少年探偵団も大活躍で。だけど、あの子達に真実が伝えられないのはそれが正義だからかな。とか思ったらちょっと寂しかったり。コナンって中身は大人だけど、あの子達を子供として扱うんじゃなくて、ちゃんと対等に向き合ってきたと思うので。

今回は規模が規模だし、そもそも対等に見てるからこそ、あんな大仕事を任せたわけだとは思うけど、ラストでニュースを見てはしゃいでる探偵団を見てちょっと切なかったです。私が年とっただけかな。

最後にひとつ残念だった点を挙げれば、安室さんのトリプルフェイス感が思ったほどなかったことかな。黒の組織感は全くなかった、よね…?(見方が雑なので、もし見逃してるだけだったら教えてください…。)

公安として働いてるところがっつりテレビに映っちゃったし。哀ちゃんが気づくくらいだから、黒のみなさんも気づいちゃうような。まあ、なんとか誤魔化すのか。安室さんだし。

見た直後に興奮した状態でこの記事書いてるので、話があっちこっち飛んで申し訳ないです。とりあえず、出来立てほやほやの感想です。私と同様、1人で見てこの興奮を共有できない方に共感して頂ければ最高です。

興奮の原因の八割は、来年の映画の予告です。キッド様。最高です。これで来年まで生きていける。

あとの二割は、安室さんの恋人が日本なら、私も安室さんの恋人なんじゃないかってやばい勘違いしてるからです。ありがとうございました。

グレイテスト・ショーマン

漸く見てきました。グレイテスト・ショーマン

ずっと気になっていたけど、正直なところもう見に行かないと思ってました。この作品をみた友達がボロクソ言ってるの聞いちゃったし。ララランドあんま好きじゃなかったし。

率直な感想。楽しかった。油断してたら泣きかけたよね。

曲が非常に良かったです。もうしょっぱなから鳥肌立ちました。

最初の足を踏み鳴らすドンドンって音でもうやられた。あーいうベタにゾクゾクする音楽、大好きです。

で、あの予告でも良く聞いていたあの曲。いやぁ、やばかった。この時くらいまでは、「いやいや、騙されないぞ。ララランドの時も最初がピークだった」とぎりぎり冷静保っていたんですけど。

10分しないうちに崩壊。気づいたらめちゃめちゃ集中して見てました。

バーナムの娘二人が歌うのにも泣きそうになったし、なによりショーで劇団の皆さんが歌ってるときは完全に泣いてました。特に、髭の女性が力強く歌うthis is me (曲名違ったらすいません。)はもう我慢出来なかった。

ストーリー事態はものすごく単純。というかベタ。子供向けアニメでも今時もうちょい捻りがあるよ?

だけど、それが逆によかったんじゃないでしょうか。下手にストーリーに気をつかわなくていいから安心して曲にのめり込めました。

ララランドの時は、途中でほとんど歌がなくなって残念な思いしたし。ストーリーもそれほど良かったわけでもないので。

グレイテストショーマンでは、完全にストーリーはおまけ。あれだけ素敵な曲だらけなら別に問題ないんじゃないかと。ストーリーがシンプルな分、曲が際立ってたと思うよ。

バーナムの自分勝手さはむかついたし、劇団の皆さんの優しさも信じられないけど。途中であっさり消えるリンドについても気になるけども。

まあ、あの時代に彼らを個性として認めたバーナムの存在はそれだけ大きかったのかなと思えば。こんな言い方失礼かもしれませんが、ゼロから出発だった彼らにしてみればバーナムの一瞬の冷たさなんて息子のちょっとした反抗期くらいなのかなって。

義理と人情を主食に生きてる私にとっては、割りと好きな展開でした。良かったよ、変にひねくれなくて。

リンドに関しては…。いいでしょう。そこ気にしても仕方ないし。アンパンチされた後のバイキンマンの心配する人もいないですしね。

色々評価があるのは知ってましたし、期待もあまりしてませんでした。映画好きやミュージカル好きから見たら、蹴ろうと思えばいくらでも蹴れそうだけど。

でも、なんていうか純粋に好きな映画でした。

映画もミュージカルも中途半端にしか知らないので、その分この作品を楽しめた私は幸せだと思います。

この作品、楽しめた人は是非「sing」見てください。きっと楽しいですよ。むしろストーリーはこっちのがしっかりしてるかも。

明日、私がグレイテストショーマンのサントラ買ってたら、単純な奴だと鼻で笑ってください。

ハーモニー

今回は、伊藤計劃著「ハーモニー」について書きます。

地元に帰ってとき、友達に薦められました。

率直に言って、面白かったです。そして単純に病んだよね。

まずは、書き方がすごく面白かった。ところどころに出てくるhtmlみたいなコマンドとか。

私はhtmlを少し知ってるフリができるので、「これ打ち込んだらこの感情通りの表情をした熊さんとか表示されるんじゃないの」と馬鹿みたいなこと考えてたんですけど。

最後の章読んで震えました。馬鹿にしてすみません。

内容に関して。たぶんだけど、善意の圧迫感って結構な人が感じたことがあるんじゃないですか?え、私だけじゃないよね…?

私、1ヶ月ほど前に手術したんですよ。

その時、家族友人含め周囲の人がやたらと「気づかいの行動」をしたんです。お見舞いに来たがったり、手術前にはメッセージ動画とかお守り的なアクセサリーをプレゼントされたり。

鳥肌が立ちました。なんのホラーかと思った。

気遣う言葉や行動が非常に気持ち悪くて、最低限失礼な態度とらないように必死だったよね。

こんな風に感じる私の人間性が歪んでるのはよく分かってます。だけど、この小説を読んで自分のこの感情を少し理解しました。

で、ここからは私の勝手な解釈なんだけど。

善意って、特に何かに苦しんでたり患ってる人に向ける善意ってその人の苦しみを共有したいってことだと思うんですよね。あなたの苦しみを理解してる。一緒に乗り越えよう。みたいな。

いや、まじで勘弁してください。

実際のところ私のつらさって私だけが感じることのできるもので。そこの悩みも恐怖も痛みも、全部私だけのもの。

「ぜんぶわたし自身のもの」って言葉、ハーモニーの中でも繰り返し出てきます。

自分だけのものを勝手に引きずり出されて、理解されて。まるでみんなのものみたいにする。そんなの嫌悪感抱いて当然じゃないですか?

自分の経験談も、励ますような言葉も、馬鹿みたいに優しい眼差しも。全部どうでもいい。だって私には関係ないから。そんなもので私を共有しないで。

こんなこと私が恵まれてる環境にいるから言えることだとは思います。

だけど、私はその恵まれた環境の中で、善意が気持ち悪くて吐き気がした。そんなこと「健全でない」ことがよく分かっているからこそ、尚更。

だから、今の時期に読んだハーモニーは特に響いたし、病んだ。

と、まあどうでもいい私の話は置いといて。

ミァハの望んだハーモニクスって世界、端から想像したらぞっとしますよね。みんな普通に生活して、表情もあるのに意識がないなんで。

そんな中に意識ある状態で放り込まれたら恐怖でしかないけど。

案外、私も意識のない一員になったら幸せな世界なのかも。感情とか倫理とか。そういうものも意識がなくなれば、存在しない。あるのは合理的な「もの」だけ。

そんな世界の一員になれたらどれだけ幸せだろう。

絶賛病み期の私はそう思ってます。この作品に本気で心酔したマッドサイエンティストが実現してくれないかな。

「マッド」って言っちゃってる時点で、私の意気地のなさは露呈してますけど。


あとは、何が面白かったかっていうと、この本を薦めてくれた友人も医療関係の学部の大学生だってこと。お互い「健康」を目的にする職業を目指してるのにこの作品に惹かれたのは、なんか面白いですよね。

どっかしらで感じてるのかも。善意、とか常識の名の下に存在する医療のエゴに。

まあ、そんなこと感じる前に免疫についてひとつでも理解しろって。うるせえな。分かってるよ。

とりあえず、他の作品とアニメも是非みたいと思います。

アンナチュラル

最初は何を書こうか迷ったのですが…。

先日最終回をむかえたドラマ「アンナチュラル」について。ベタだけど。どうせべったべたな人間だし。

このドラマ、だいぶ好きです。かなり楽しかった。そもそもが法医学ミステリー好きだったんだけど、法医学とか抜きにしてミステリーとして良く出来てたかなぁって。

最初は予想を裏切る展開に興奮したし、後半は「このままじゃ終わらないだろう」って予想しながら見るのが楽しかったし。

あと、これは散々言われていることですが、安易に人を救わないところが良かったと思います。「普通ならここではヒーローが現れるでしょ」ってとこで現れなかったり。ドラマ的には簡単に救えるところをそうしない。それでいて、最後の最後にはちゃんと救いを残す。

その感じがなんというか…どM心に突き刺さりました。悶えたよね。

特に5話だっけ?男の子が殺された婚約者の復讐をするやつ。

ラスト付近で男の子がナイフを振り上げた時、「えええ、窪田くん動かないの!?」ってなりました。別の作品じゃ、がんがん敵をぶっ飛ばしてたじゃん!

あの瞬間、少しドラマ感が消えて現実っぽいというか生々しくなって。でも最後にはちゃんとドラマに戻ってくる。フィクションとリアルの塩梅が絶妙でした。

というか、単純にその飴と鞭な感じがどMには堪りませんでした。


ちょっと話はずれますが、今期のドラマは好きな作品が多かったです。

アンナチュラル、99.9、もみ消して、冬、とかは特に楽しかった。

これらの作品に共通するのは基本的に一話完結型だったこと。「一話完結型のドラマはテレビ業界を荒廃させる」っていう話を聞いたことがあるけど、上記の作品を見るとこの意見には賛成できないです。

一話完結で、しかもやたらと無駄に伏線を張らないから、途中からでも見始められる。だけど長く見ていた人には分かるちょっとした伏線が見つかったり。どのタイミングからも見られるけど、一度見始めたら最後まで見たくなるドラマ。

まあ、評論家みたいなこと言ってみたけど、適当です。演出とかまったく分かんないし。伏線もぼろぼろ見落とすタイプだし。

テレビ局のいいカモになるタイプ。

でもさ、せっかくブログなんだしいいかな。たまには無責任に書いても。

話はずれにずれましたが。何が言いたかったかっていうと、ドラマって楽しいよねってこと。テレビ大好き。4月からのドラマも楽しみです。