she_ka’s diary

趣味のことを色々と。

君の名前で僕を呼んで

見てきました。「君の名前で僕を呼んで」。友達にめっちゃおすすめされてたんですけど、私の住んでる地域では上映してる劇場も、その回数もほんと少なくて…。漸く見れました。

この作品、見た人みんなが言ってますけど、綺麗な映画でした。最高。綺麗すぎてしんどい。

なにが綺麗って、とりあえずエリオ少年。彼がもうやばい。同じ人類とは思えないくらい綺麗。睫毛長いし、背中綺麗だし。

彼が私と同じ人間だと思うとしんどすぎて生きていけない…。

オリヴァーも普通にかっこいいし、この二人の絡み最高でした。

あとはね、彼を取り巻く人達。

両親もエリオの友達も。

色んなことを見透かしたように、ベストなタイミングでエリオに声をかけるお母様。オリヴァーと別れ、沈んだエリオに素敵な言葉をかけるお父様。

なんなんだろう。素敵な人の周りには素敵な人しかいないんですか…?

基本的にこの作品に出てくる大半の人は知的だし。

平凡で最高に普通な私は、最初この作品の世界観においてかれました…。

理解というか、私の知ってる世界とかけ離れすぎてて。話してる言葉がいまいち理解できなかった。

唯一、心のよりどころだったのはマルシアだっけ?エリオの彼女になれなかった女の子。

あの子はちょっと普通っぽくて。エリオに「私はエリオの彼女なの?」と聞いちゃうところとか。やっと私の知ってる十代の世界が垣間見えてなんかほっとした。

普通っぽいと言いつつ、めちゃめちゃ美人ですけどね。この作品中で一番好きな顔は彼女です。

エリオとオリヴァーの別れのシーンも大好きです。私、生きてるのに別れる瞬間にめっちゃ弱いんです。実は死に別れはあんまり悲しくない。

エリオが汽車を見送る背中がもう…。しんどい。

同じ世界にいるのに、会えない。しかも彼らは特にもう会えない感がすごくある。もちろん時代的な背景もあるし、何より彼らの別れに未来の約束は一切ないんですよね。そこがもう辛くて。

最後に電話で話して、「忘れない」ってオリヴァーが言うシーン。きっと二人が物理的に会うことはこれから先あるかもしれないけど、あの夏みたいに特別な相手として会うことはもうないんだろうなって。

そう思うと…。エリオが「エリオ」って呼び掛けるシーンが忘れられないです。

何が一番しんどかったかっていうと、この綺麗な世界は私には存在しないっていうことです。

私には彼らのような知性も美しさもない。あれほど思慮深い家族も友達もいない。私自身もきっとあんな親にはなれない。そう思うと、…綺麗すぎてしんどい。でも、あのリアルな別れがなんだか急にこの作品を現実っぽくしてくれた気がします。そんな作品でした。

実はこの作品を見た時、私がっつり風邪ひいてて。そんな状態で見たらしんどすぎて悪化しました。熱でそう。

これから見る方は、体調を万全に整えて見ることをお薦めします。